2002年3月26日火曜日

昨日帰宅すると、TBSの筑紫哲也ニュース23に辻本議員が出演していて、疑惑に対する弁明を行っており少なからず驚いた。朝日新聞夕刊などは「議員辞職を決意」「看板娘あっけなく退場」というような見出しで報道されていたが、彼女としては進退をまだ迷っていること、かなり無念であることは番組から伺えた。

その中で彼女は、二つのことを提案していた。ひとつは国会へ証人喚問として呼んで貰うこと、その上で秘書のあり方の問題点を提起したいと。もうひとつは議員辞職勧告決議案を提出してもらい、本会議で記名投票で採決してほしいということだ。これも、勧告決議案のあり方に対する問題を提起したいとの思いらしい。

彼女の意見に対して、番組に出演していたほかの議員やキャスター、政治ジャーナリストの見方は厳しかった。それは問題のすり替えであり、自分の進退を明らかにすることをまず行わなくてはならないのだと主張していた。彼女は土井党首との協議を拒否したまま番組に出演してしまったということも問題だ。今朝の新聞各社は厳しい見方をしているようで、読売新聞は社説で彼女の言動を批判している。

昨日私は、「このままウヤムヤあるいはただ退陣されたのでは」と書いた。しかし、今の時期に彼女にこのようなことを期待したわけではない。言い分はわかるが、ここはやはり自らの疑惑(詐欺罪に当たるかも含め)を晴らした後の活動でなくてはならないと思う。彼女の責任感の強さと政治意識の強さがこのような行動を取らせるのだろう。しかし、その裏には、今回の「前参院議員の私設秘書の女性を政策秘書として登録していた問題」を、「本心としては、大きな問題ではない。皆が私を誤解している」という認識があるのではないだろうか。だからこそ、無念であり、このままでは終わりたくないとの思いが残るのだろう。

詳しいことはわからない、しかし、彼女の現在ではなく未来の政治生命まで絶つような事態にだけはならないで欲しいと願うのみだ。


先ほど、日経新聞HPを読んでいたら、辻本議員が議員辞職を決意したことが報じられていた。ただし社民党は離党せずに党員活動は続けるらしい。断腸の思いの決断であったと推察する。昨日の朝日新聞で誰かが「今回の件で辻本氏の資金を調べたが、こんなにも金がなかったのかと驚いた」と書いていた。政治を実現するには潔癖と情熱と信念だけでは出来ぬことは分かる。今回の一件は、さまざまな政治上の問題を浮彫りにしたように思えてならない。

0 件のコメント:

コメントを投稿